パタン織物工房操業の日

2018/03/09
 
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このカテゴリーは「ネパールの伝統」です。

前回の織物に関する投稿があまりに、

唐突でしたので

読者の方には判りにくい部分もあったかと思い

順を追ってお話しますね。

 

1990年代のネパールで

日本人観光客のピーク時

大名旅行なる豪華な大型ツアーが間隔なく

ネパールにやってくるスーパーバブル時代。

まあ、

そんなツアーの中に私も混ざっていたんですけれど・・・

 

自然志向の親

ところで、

私達3姉妹はほぼ大人になるまで、

化繊を着ることなく育てられました。

コットンやウールなど

自然素材にこだわる親の影響は大きくて、

お陰で

化繊に触れると肌が

反応?するような?

変な体質になってしまいました。

 

ネパール嫁してから

観光業務に多忙な彼の傍らで

綿やシルクのサリーを着て、

銀のアンクレット

金のブレスレット

ダカ織りのショールを羽織り

正装よろしく

日本人客の接客に尽くしていました。

あの頃

どこかネパールの生活に馴染めなくて、

綺麗な色の高価なサリーを何枚買っても、

心が満ちることはなくて、

日本の人と接し

日本語を話すことで

その寂しさを紛らわせているような感じ?

沢山のお客様に出会う中

ダカ織りに特別な

関心を寄せる方がいらっしゃいました。

 

ネパールと日本の架け橋

ネパールの織物を日本に紹介しよう!!

ネパールの人達に貢献したい!

関西で商売をしている人の話は実に上手く、

心に響きましたね。

ここで!

気がつくべきこと。。。。

何だか判りますか?

誰が出資するのか

その時点の私達は、

人生経験も浅く

先方の意見を鵜呑みにしてしまったんですね。

土地を購入し、

建物を建て、

織り機を揃え、

すべてが整うまで

蓄えた貯金を投入し続けました。

なんてこった!!

土地の持ち主には、

こちらが物欲しげに話を持ちかけたため、

足元を見られ

当時では法外な値段を付けられてしまいました。

しかし、粘り強く交渉し

自宅と壁を隔てて隣接するこの土地をついに購入。

土木作業を指揮してくれた年配者と相談して、

粘土質な地盤を生かした

 

昔の手法で平屋を建てる

まずは、基礎工事として1mほど堀り下げ、

掘った黄色粘土を足で練り上げ粘りを出し

赤いレンガと粘土を積み重ねていきます。

2015年の大震災後、

ネパールの建築方法の主流となった鉄筋建てとは

相反する伝統的な建築方法で、

今では珍しくなりました。

 

織り機を探す

建物が完成し、

次なる課題は織り機を探すことでした。

大工が持参した小型の織り機が、

まずは運び込まれ

その次には、

土木工事の主任が

自宅にあった二台を譲ってくれました。

その頃には、

各家庭で織物をすると言うネパールの伝統は、

すでに、

失われつつありました。

持ち込まれた織り機を参考にしながら、

新しい機も作ることにしました。

幅1メートルを織ることができる大型一台と、

中型サイズ一台計二台ができあがり

5台の織り機を組み立て並べると

私の中で創作意欲が

めらめらと燃え上がるような気がしました。

 

発起人であるニットメーカー社長を迎え

テープカットをする日がついに

やってきました。。。

中国に生産ラインを持っている大手商社から、

アドバイザーの方がネパールに駐在することとなりました。

操業開始のこの日

「パルパリひろ」

と工房の名を頂きました。

ダカ織りの特産地であるタンセン地方パルパと 

私のちひろから 

ひろを取って付けられた工房の操業は、

1997年9月4日のことでした。

あれから20年以上が過ぎて、、、

今日も、

工房からは機織りの音が

ぱたんぱたんと聞こえています。

最後まで読んで下さって

ありがとうございま~す。

ちひろ

 

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Comment

  1. Yoko Sato Shrestha より:

    ちひろさんらしい語り口がとっても素敵です。知らないことだらけなので、勉強になります ♡

    • chihiro より:

      コメントありがとうございます!
      ありのままなので、恥ずかしさもまったくないとは言えないんですが・・
      それでも、ブログをやろうと決めたから、
      過ぎた日々を少しづつ思い出し、
      自分もまだまだ勉強中です!
      こうして、客観的に思い出してみると
      新たな発見と出会うこともができるみたい。
      これからもご拝読どうぞ宜しく!!ちひろ

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